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サクラサケ

2013.03.10 15:58|死生観
無題
(写真はみのかみマスカット園BLOGより)


父は床の間に掛軸を掛けておくのが好きだった。どこから入手したのかは母も知らないらしいが、彼は何種類もの掛軸を持っていた。確か、山水画のようなものがいくつかあったと思う。

そんな父の「コレクション」の中で、毎年この時期に登場するのが「菅原道真」。母によると、当初は姉や僕の合格祈願のため飾っていたようだが、それが習慣となり、毎年、年が明けると道真公が登場するようになったようだ。

僕の高校受験の時、大学受験の時、無口な父は特に何も言わなかった。「頑張れ」とか、「緊張するなよ」とかそんなことを言うタイプではない。でも、心の中では誰よりも僕の合格を祈っていたのだろう。口にはしないものの、その思いを道真公に託して…。

昨年の今頃は…、父は病院での闘病生活。母は雪降しと、父と僕の看病とで身体がボロボロになり入院直前。僕はようやく杖をついて歩けるようになり、車で毎日父を見舞っていた。だから、誰も心の余裕などなく、道真公が登場することはなかった。

今年は…、1月の終わり頃、父に代わって僕が道真公にご登場いただいた。実は、明日は父の孫の一人、僕の姪の高校受験。

彼女は感情の起伏が少なく、照れ屋で、甘え下手。だから父にすごくなついていたわけではない。しかし、父の葬儀の時、そのポーカーフェイスは相変わらずだったが、彼女の頬を伝っていた涙が、僕の目には焼き付いている。

だから、というわけではないが、彼女の合格を祈っているであろう父の代わりに、そして、会う機会は少ないものの、血の繋がった叔父として、掛軸を掛け替えた。

ここ数日は、この雪国にもようやく春の訪れを感じさせるような、穏やかな日が続いていた。しかし、今日は一転して雪が降っている。明日も降雪の予報なので、受験が混乱しないか少し心配だ。

色々事情があって、直接彼女を激励することはできない。ただ、父が思うのと同じくらい彼女に「サクラサク」ことを、ただただ祈っている。

人間誰しも失敗したり、挫折したり、あるいは思いもよらぬ不幸に陥ることがある。僕らは完璧じゃないのだから。それらを乗り越えることによって、人は成長し、前へ進むのだろう。

ただ、経験しなくて済むのであれば、そのような経験を、まだ15の可愛い姪にさせたくはない。

きっと大丈夫だと信じている。信じているのだけれど、僕なんかの力じゃ足りない気がする…。

だから、お父さん。天国から彼女の合格を応援してね。よろしく頼むよ。雪国では、桜の開花はまだまだ先だけど、一足早く咲く桜を期待しています。


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